―「そのまま」が一番長く続く理由と、最初の一歩―
相続や親の施設入所をきっかけに、実家を引き継いだものの、
「どうするか決められないままになっている」
というご相談は少なくありません。
- 売るべきか
- 残すべきか
- 誰かが住むのか
考えようとしても、なかなか結論が出ない。
実はこの状態、多くのご家族に共通しています。
なぜ「決められない状態」が続くのか
実家の問題は、不動産でありながら「感情」が大きく関わるのが特徴です。
たとえば、
- 思い出が詰まっていて手放しづらい
- 親が大切にしてきた家だから簡単に決められない
- 兄弟それぞれの考えが違う
- 判断して後悔したくない
こうした気持ちが重なることで、「動かない」という選択になってしまいます。
ただ、この「何もしない状態」にも、実はコストがあります。
何もしないことで起こる3つの変化
① 維持コストがかかり続ける
固定資産税や管理の手間は、住んでいなくても発生します。
遠方の場合は、交通費や手入れの負担も無視できません。
② 建物の価値は少しずつ下がる
空き家の期間が長くなるほど、劣化が進み、いざ売ろうとしたときに選択肢が狭まるケースもあります。
③ 家族の状況が変わる
時間が経つと、相続が重なったり、関係者が増えたりと、話し合い自体が難しくなることがあります。
大切なのは「正解」よりも「進め方」
実家の活用に「これが正解」という答えはありません。
- 売却する
- 賃貸として活用する
- 誰かが住む
- 一定期間残す
どの選択にもメリット・デメリットがあります。
だからこそ大切なのは、いきなり結論を出すことではなく、順番に整理することです。
最初の一歩は「小さくていい」
「何から始めればいいかわからない」という方には、次の3つをおすすめしています。
① 現状を把握する
・建物の状態
・固定資産税などの維持費
・名義や権利関係
まずは「今どうなっているか」を知ることがスタートです。
② 選択肢を知る
売る・貸す・残すなど、それぞれの選択肢にどんな特徴があるのかを知ることで、感情だけでなく現実的な判断がしやすくなります。
③ 家族で一度話す
結論を出す必要はありません。
「どうしたいと思っているか」を共有するだけでも、前に進むきっかけになります。
「そのうち」が一番長く続きます
実家の問題は、急いで決める必要はありません。
ですが、「そのうち考えよう」と思っているうちに、気づけば何年も経っていることも珍しくありません。
少しずつでも向き合うことで、選択肢を減らさずに済むことも多くあります。
まとめ
決められないのは、決して悪いことではありません。
それだけ大切に思っている証拠です。
ただ、そのままにしておくのではなく、「どう向き合うか」を決めることが大切です。
小さな一歩からで構いません。
後悔しないために、できることから始めてみてはいかがでしょうか。
※実家の活用や売却など状況に応じたご相談も承っております。お気軽にご相談ください。
このコラムを書いてくれたのは
住宅専門ファイナンシャルプランナー/宅地建物取引士
草野 宗徳
ファミリーラボ株式会社 代表取締役
金融商品を取り扱わない住宅専門ファイナンシャルプランナーとして中立公平な立ち位置で相談業務を行なっています。
(有)協同ホームコンサルタントとも連携し、不動産などのお悩み・お困りごとを解決します。




