── 思っているより負担が少ない3つの理由 ──
相続した実家をどうするか迷う方は多く、
「売りたいけれど、税金が高そうで不安」
という相談が増えています。
実はご相談を伺っていると、「税金がかかる=多額の負担になる」とイメージしてしまい、実家を空き家のまま放置してしまうケースも見受けられます。
しかし結論から言うと、ほとんどの方は想像しているほど税金は高くなく、むしろ売らずに放置するほうが負担が大きくなることもあります。
実家売却にかかる税金の誤解されやすいポイントを、できるだけやさしく整理してお伝えします。
1. 税金がかかるのは利益が出たときだけ
売却した価格から、「取得費」や「売却にかかった費用」を差し引いて、利益(=売却益)が出た場合にのみ税金が発生します。
逆に言うと、利益が出ていないのに税金だけ払うことはありません。
ここでポイントになるのが「取得費」です。
・購入時の契約書
・領収書
・工事代金の記録
が手元にあるかご確認ください。
取得費が分からない場合は、売った金額の5パーセント相当額を概算取得費とすることができます。
実際には概算取得費より実際の取得費のほうが大きいことが多いため、昔の契約書や工事の記録をできれば探してみてください。
⒉ 相続した空き家には「3,000万円控除」が使える場合あり
相続した実家の場合、条件を満たすと利益から最大3,000万円まで控除できる特例があります。
この制度は非常に大きな節税効果がありますが、いくつかの条件があります。
主な条件としては、
- 被相続人(亡くなった方)が一人暮らしだった戸建てであること(マンションは対象外)
- 1981年以前の建物は、耐震基準を満たす改修か、解体して土地で売却すること
- 相続から3年以内の一定期間内に売却すること
などです。
詳しい条件については、国税庁ホームページ「No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」をご覧ください。
この条件を満たしていれば、利益から最大3,000万円を控除でき、「想像より税金がずっと安かった」という方が非常に多い制度です。
3. 放置するとリスクや負担が大きくなることも
税金が怖いという理由で売らずに置いておくと、
- 固定資産税が毎年かかり続ける
- 劣化して資産価値が下がる
- 空き家として近隣トラブルの原因になる
- 相続人本人の判断能力(認知症等)のリスク
など、別の負担やリスクが増えていきます。
「売るかどうか」を判断する前に、まずは売れる価格と税金の目安を知っておくことが大切です。
実家やご自宅の売却で不安がある方は、お気軽にご相談ください。
このコラムを書いてくれたのは
住宅専門ファイナンシャルプランナー/宅地建物取引士
草野 宗徳
ファミリーラボ株式会社 代表取締役
金融商品を取り扱わない住宅専門ファイナンシャルプランナーとして中立公平な立ち位置で相談業務を行なっています。
(有)協同ホームコンサルタントとも連携し、不動産などのお悩み・お困りごとを解決します。



